月刊アレコレ

特集「大人のきものコート―細見えするコートの条件}前後編

月刊アレコレVol.187 本日発行。

 

今月の特集は「きものコート」の後編です。

 

 

そして前号に引き続き、もう一度お伝えすると――

皆さん、きものコートというと、最近はウールや

モフモフ系素材のコートを思い起こすかもしれません。

今回取り上げているのはウールだけでなく、

いわゆる「和装コート」と呼ばれるタイプを

主に紹介しています。

前編は前号Vol.186 こちらです。

お求めのかたは前後編がオススメです。

 

さて、なぜ、いま「きものコート」なのか?

 

きものがライフスタイルのなかに入ってくると、

和装コートと呼ばれるタイプのコートが

必要、便利と思うシーンが、実は増えてくるからなのです。

 

ある読者からの質問です。

「ある式典に参加するのですが、付下げか訪問着で

行こうと思っています。

ただ、季節的に何か上着がないと寒々しいかなと思っていますが、

きちんとしたコートを持っていません。

羽織にストールだとふさわしくないでしょうか」

 

 

最近は羽織ブームで、防寒も兼ねて

羽織を愛用する人が多くなっています。

羽織の便利さは言うに及ばずですが、

一つ、きものの決まりごととして、

女性の場合、男性と違って紋付きの黒羽織以外、

あらたまった席で羽織は着用しないというものがあります。

 

道中、羽織で、着いたら脱ぐ?

 

自由にきものをたのしむことを啓蒙する

『月刊アレコレ』としては、あまり堅苦しいことを

言うつもりはありませんが、

ルールに縛られず楽しむきものと、

大人としてわきまえるきものの違いはあると思っています。

 

普段着にフォーマルの様式を

移行するのはナンセンスですが、

だからといって、フォーマルが

普段着同様でよいとは考えません。

 

フォーマルは「誰か」のために、

例えば主催者や、臨席してくれる

お客様のために整える服だからです。

 

関西では関東以上に、コートやちりよけを着用する意識が高く、

大人の女性が帯付きで外出するというのは

お行儀が悪い――という風潮がありました。

 

これも堅苦しい、古臭いというのではなく、

実用的な汚れ防止も兼ねた、

おでかけ着としてのおしゃれのかたちであり、

きものを大事にする知恵でもあるのです。

 

普段着では羽織を大いに活用し、羽織では臨めない、

ちょっとあらたまった席で着るきものには、

やはりきものコートが、必要じゃない?

 

これが、今回、「きものコート」を特集した理由です。

そして、「和装コート」というと、

 

あ、あの昭和チックな道行き衿の赤いのね、と、

思う人が多いのではないでしょうか。

 

確かに、いま見ると魅力的に思えないコートもありますが、

逆にいうと、おどろくほどキュートなコートもあります。

 

そう、コートも進化しているのです。

「きものコートは古い」は、もう古いのです。

こちらは前号で紹介した輪奈コート。

 

というわけで、前号から前後編でコートに

ついていろいろ紹介していますが、

そうは言っても、フォーマル用だけでコートをつくるのはツライ。

 

できればある程度普段着でも着られないか?

という視点から絞り、さらには着るからには、

着てもっとステキになるコートがいいに決まっている!

 

はい、ここは『月刊アレコレ』らしい着眼です(笑)。

 

後編の今号は、スッキリした大人の着姿になる、

細見えコートになるポイント5つに着眼、お伝えします。

 

その差をつくる5つのポイントに留意すれば、

きものだけの着姿よりスッキリスタイルになる場合も。

 

こちらは前号Vol186で紹介、大好評だった被布衿のコート。

付下げから仕立て直したコートです。

昔からある衿のかたちですが、いま、あらためて見ると、

めちゃくちゃカワイクないですか?

 

天璋院篤姫(笑)の上品さ、

少女のようなカワイサ、

堅くないから小紋や紬、付下げでもOK

 

 

そして、こちらが今号後編で紹介している

編集部としてオススな一枚。

すごくシンプルで普通に見えます?

でも逆にこのシンプルさがスマートで、

スッキリ細見えするフォルムなのです。

 

 

衿のかたちに着目していただきたい。

これ、一見してわかりにくいポイントなのですが、

衿をバイアスでとっています。

つまり布目に沿って裁つのではなく斜めに裁っているので、

布目が身頃と違っていて、細くスッキリしているのに

エッジが効いた衿元になっています。

ここが洋服感覚で、モダンでシュッとした

イメージにつながっています。

 

このコートが細見えに見えるポイントは

ほかにありますが、あとはぜひ本誌で!

 

『月刊アレコレ』は書店では買えません。

お申込みはこちらから。送料無料の年間購読がお得です。

「大人のコート特集」Vol.186 ・187

前後編なので、Vol186からのご購読がオススメです。

 

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