紬を染替え!オドロキの出来栄え、Before After!
今日は染替えのお話。
染替えは小紋や無地、付下げなど、
染め物じゃないとできないと思っていませんか?
Non non ( ̄▽ ̄)b
紬でもできますのよ、と言うお話。
といいますか、紬を染替えましたというお話です。
こちら、超若かりし頃、
(日本語的・文法的なツッコミ禁止)
ン十年前に作った紬です。
なぜこんな色柄を作ったかは、
記憶が定かではないのですが、
まあ、紬らしい紬としてそれなりによく着ました。
でももう黄土色は肌色がくすんで見えるな~と
いうお年頃になりまして、
八掛も切れてきたし……というわけで、
八掛を天地返してお直ししようか。
どうしようか……。
↓これです、
そうだ、染替えをしよう! そうしよう!
黒だ、黒に染めよう!と思いつつ、
しばらく放置プレイ(6年近く塩漬け…(汗))。
この秋、たまたまタイミングがあり、
この紬を洗い張りに出しつつ、
染替えもお願いしました。
当初、黒とは思ったのですが、
そもそも格子の柄があるので、
色の濃淡があります。
なので、実は上に色をかけても、
元の色や柄はかなり影響します。
しかも染めより織りのほうが色が堅牢です。
それが黒であっても、
“まったく何事もなかったような黒”には、
なりません。
そこを専門店や悉皆屋さんと相談しながら、
元の色を考慮しつつ何色にしようか。
何色がいちばん、いい色として仕上がるか、検討します。
これはしっかりした知識と経験を持つお店でないと、
ちょっとむずかしいことです。
でも逆に、そういうお店と出会えたらラッキーです。
「真っ黒にしたい?」
「いえ、多少、下の格子が浮き出るくらいでも
おもしろいので、そのあたりの黒のかけ加減は
おまかせします」
そして、上がってきました!
感涙!
すばらしい! すばらしくいい染め上がりでした。
普通なら、もとの八掛も染替えますが、
今回はだいぶ傷んでいたので、新調。
それも既存の八掛ではなく、
色見本を渡して誂え染めしました!
それが、このハデハデしい(笑)ピーコックグリーン。
でもワタシ的にはちゃんと根拠があっての
ピーコックグリーンなのです。
その根拠はー−、
元の黄土色(黄色み)が影響して、
やや緑みのある染め上がりになっていたからです。
八卦はあまり目立たないほうがコーディネートは
しやすいというのは確かです。
ここは好みなので、遊ぶか、着回しをとるか、です。
私は遊びたい派。
でも着回しも十分できる地色です。
地風もやわらかくなり、
一枚新調したのとまったく変わらない。
お直し、染め直しは高い、
買ったほうがいいという人もいますが、
とーんでもなーい。
6~7万円で、こんな紬、手に入りません。
洗い張り、仕立て直しをしてです。
もとの八掛や胴裏が使えれば、
もっとリーズナブルです。
昔のもののほうが生地が良いものが多いので、
トライしてみてください。
これは直接お店へ持ち込んでやり取りすることを
オススメします。
私も紬は初の染替えでした。
元のいろがあるので、
何色にでも希望の色に染められるわけではありませんが、
そこを考えながら、相談しながら決めていく、
もうメチャたのしい時間です♪
今日はこれにこの前のブログでも紹介している、
(特集でも紹介している)
しゃれ黒羽織を合わせて。帯は牡丹唐草の型染め九寸。
しゃれ黒羽織、これですね。↓
月刊アレコレが提案する
しゃれ黒羽織についてはこちらのブログで!
こちらは帯を八掛の色に合わせて
グリーンの格子の織りの八寸。
このお直し、染替えも、いつか特集にしますね!
(切った自腹は仕事で元をとる主義)
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来年の募集も始まりますので、
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