きもの

紬を染替え!オドロキの出来栄え、Before After!

今日は染替えのお話。

染替えは小紋や無地、付下げなど、

染め物じゃないとできないと思っていませんか?

 

Non non ( ̄▽ ̄)b

紬でもできますのよ、と言うお話。

 

といいますか、紬を染替えましたというお話です。

 

こちら、超若かりし頃、

(日本語的・文法的なツッコミ禁止)

ン十年前に作った紬です。

なぜこんな色柄を作ったかは、

記憶が定かではないのですが、

まあ、紬らしい紬としてそれなりによく着ました。

 

でももう黄土色は肌色がくすんで見えるな~と

いうお年頃になりまして、

八掛も切れてきたし……というわけで、

八掛を天地返してお直ししようか。

どうしようか……。

 

↓これです、

 

IMG_8251.jpg

 

そうだ、染替えをしよう! そうしよう!

黒だ、黒に染めよう!と思いつつ、

しばらく放置プレイ(6年近く塩漬け…(汗))。

 

この秋、たまたまタイミングがあり、

この紬を洗い張りに出しつつ、

染替えもお願いしました。

 

当初、黒とは思ったのですが、

そもそも格子の柄があるので、

色の濃淡があります。

なので、実は上に色をかけても、

元の色や柄はかなり影響します。

しかも染めより織りのほうが色が堅牢です。

 

それが黒であっても、

“まったく何事もなかったような黒”には、

なりません。

 

そこを専門店や悉皆屋さんと相談しながら、

元の色を考慮しつつ何色にしようか。

何色がいちばん、いい色として仕上がるか、検討します。

これはしっかりした知識と経験を持つお店でないと、

ちょっとむずかしいことです。

でも逆に、そういうお店と出会えたらラッキーです。

 

「真っ黒にしたい?」

「いえ、多少、下の格子が浮き出るくらいでも

おもしろいので、そのあたりの黒のかけ加減は

おまかせします」

 

そして、上がってきました!

 

染替え八掛.JPG

 

 

感涙!

すばらしい! すばらしくいい染め上がりでした。

普通なら、もとの八掛も染替えますが、

今回はだいぶ傷んでいたので、新調。

それも既存の八掛ではなく、

色見本を渡して誂え染めしました!

それが、このハデハデしい(笑)ピーコックグリーン。

 

でもワタシ的にはちゃんと根拠があっての

ピーコックグリーンなのです。

その根拠はー−、

元の黄土色(黄色み)が影響して、

やや緑みのある染め上がりになっていたからです。

 

八卦はあまり目立たないほうがコーディネートは

しやすいというのは確かです。

ここは好みなので、遊ぶか、着回しをとるか、です。

私は遊びたい派。

でも着回しも十分できる地色です。

 

地風もやわらかくなり、

一枚新調したのとまったく変わらない。

お直し、染め直しは高い、

買ったほうがいいという人もいますが、

とーんでもなーい。

 

6~7万円で、こんな紬、手に入りません。

洗い張り、仕立て直しをしてです。

もとの八掛や胴裏が使えれば、

もっとリーズナブルです。

 

昔のもののほうが生地が良いものが多いので、

トライしてみてください。

これは直接お店へ持ち込んでやり取りすることを

オススメします。

私も紬は初の染替えでした。

元のいろがあるので、

何色にでも希望の色に染められるわけではありませんが、

そこを考えながら、相談しながら決めていく、

もうメチャたのしい時間です♪

 

今日はこれにこの前のブログでも紹介している、

(特集でも紹介している)

しゃれ黒羽織を合わせて。帯は牡丹唐草の型染め九寸。

 

385黒羽織と染替え紬.jpg

 

 

しゃれ黒羽織、これですね。↓

月刊アレコレが提案する

しゃれ黒羽織についてはこちらのブログで!

 

 

 

こちらは帯を八掛の色に合わせて

グリーンの格子の織りの八寸。

 

385染替え紬.jpg

 

このお直し、染替えも、いつか特集にしますね!

(切った自腹は仕事で元をとる主義)

 

 

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