月刊アレコレのイベント

着物を仕事とする人のための自学自習塾。

着物業界の不振が言われて久しいけれど、
それでも作る人、売る人と、着付けする人と、着物を仕事とする人もたくさんいます。
その中で「売る人」に対する不信がいろんな言葉やかたちで出てきています。
はっきり言うと、即刻、着物を生業とする看板を下ろして欲しい業者や呉服屋さんもいます。
でも、でも、です。真摯に頑張っている呉服屋さんももちろん、たくさんいるわけです。
最近、その頑張っている呉服屋さんの中で、家業としての店を継いでいる30代~40代の若い後継者に「チカラと心」があることに注目しています。
バランス感覚がとれていて、自店から何らかの着物情報を発信したいと思っている人が多い。
彼らのひとつの特徴として、一度異業種を経験してから跡継ぎになったケースが多く、それがある意味「適度なバランス感覚」を保てる重要なキーになっているのですが、業界とのつながりの薄さが弱さにもつながる部分です。
昔は問屋さんや大きい呉服店で何年か修行して家に戻るというのがパターンで、そこにつながりができ、情報を集めることもできました。
しかしいまはそれがないので皆さん、知識や情報の収集に苦慮しているところがあります。
「きものを知らない呉服屋さんが多い」と言われる昨今だからこそ、真面目な呉服屋さんには危機感があり、もっと勉強したい、しなければと切実に考えています。
そういう関係者の声が多く、また要望があり、みんなで勉強したい熱が高くなってついに――「アレコレ自学自習塾」を開講することになりました。
やるとなったら、がっつり考えます。
敷居が高いとか、信頼できないとか、そういうイメージを取っ払う、素敵な呉服屋さんが増えて欲しいじゃないですか。
プロとしてもっと磨きをかけるべきところはたくさんあるわけです。
知らない自分に危機感を持つ―「無知の知」を知る人こそが強いし、伸びる人です。
それぞれ講師をお招きしますが、よくあるコンサルティングの方を呼んでやるセミナーとは別物です。
実践の現場に立っている方にお願いして、いまの時間軸と、その軸の先に視点をおいた即戦力となる知識を中心に勉強していきます。
時間はみっちりで3コマ3講師。それぞれの分野を担当していただきます。
その後の質疑応答の時間もとり、学ぶ人の学びたいところをきっちり学んで帰れるようにします。
講師がいても受身では参加できない講座です。その名の通り、学びたい人たちが集まり、自分たちで学ぶ塾です。
1年を3期に分けて、1期4ヶ月(月1回・合計4回、2期は5回)のなかでテーマを決めて、現場の状況にあわせてすぐに実践できる知識や情報を共有できるようにします。
 受身は排除。 実践主義。 
 売る人の目線ではなく着る人目線を基点とすることで、店作りを考える人が対象。
 自分で「着物」を学びたいヒトのための勉強会です。
現段階で月刊アレコレならではのつながりや人脈を生かした、
ほんとうにいい内容の講座になっています。自画自賛ですが、イヤほんとです。
また呉服屋のたしなみとして、歌舞伎、茶道、落語などの講義もあります。着物を着る人たちにとっておなじみの場面や話題を共有できるというのも、文字通り呉服屋のたしなみです。自学自習塾ですが、サポートする人材はユニークでバラエティに富んでいます。
創刊7年めの月刊アレコレが毎月取材した方の数、その分野、つながりは半端じゃありません。
それと、もうひとつ。こういう不況だからか、あるいは不況に関わらずか―。
一般の方でも着物が好きで、着物に携わる仕事をしたいという相談やメールも編集部にいただきます。
仕事とするからには好きがいちばんだけど、好きだけでは難しいのがプロの世界です。
着付けができるだけじゃダメなんですね。プラスα以上が求められます。スタイリストであれば、ある意味スタイリング力より先に商品の調達力が求められる。
それは信頼関係なので人脈でもあり。
店頭で活躍するスタッフにしても、着物の知識や流通や仕入れの仕組みを知っていると企画やアイデアの幅がひろがると思います。
でもそういうことをすっ飛ばしている呉服屋さんというか、販売員がいるのもまた事実です。
基本、呉服店を経営する人たちのための勉強会ですが、
本気できものを仕事にしたいというご希望の方はぜひ!
京都きもの大学のような、一般的な知識や教養ではないので、
そこんところだけ、ご注意ください^^
繰り返しになりますが、呉服屋さんと本気で着物を仕事につなげたい人が対象です。
絶対プラスになる勉強会ですし、そういう人にこそ現場の第一線に立ってほしいと思います。
街の人気者になる呉服屋さんを目指す皆さん、ぜひ勉強にきてください!

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