取材

「きものの基」で群馬へ取材。

碓氷製糸ここは群馬県、安中市。
昨年末、「きものの基」の取材で訪れて以来、2度目の取材です。
座繰りの東さんのお話もまた新たに伺ってから、その後、東さんが手作業でしている座繰りを自動化して行っている製糸工場へ。
手前の畑は桑畑です。ちょうど新芽が出始めたところでした。
碓氷製糸工場内碓氷(うすい)製糸工場。いまや全国でここと、山形の2箇所しかない製糸工場です。
こちらの画像は繭の選別を行って不良繭を取り除いたあと、次の工程へ送られる繭たちです。
繭って、可愛くってキレイです。
碓氷さんでは年々繭の扱い高が減少していくという時勢の中で、生き残りをかけてさまざまな試みがなされています。
その一つが外国産の繭や生糸に押されている現状を打破すべく
「新小石丸」をはじめとした日本固有の品種を、
より優良な繭として改良しつつ、「純国産」の安心できる繭と生糸、
絹を生産、差別化を図っているそうです。
国産と外国産の線引きが曖昧で、消費者へ伝わる情報も曖昧。
みやざとしては一概に外国産が悪いとは思わないけれど、
絹に限らず、昨今の食糧事情もそうですが、
安さを求めると外国産になり、国産業者は太刀打ちできないから衰退の一途となる。
でもそれで完全に衰退すれば、それまでの技術や文化が失われるばかりではなく「何か」あったとき、今度は日本が授けた技術を海外から逆輸入で学ばなければ復興できないということさえあるやもしれない。
その一端と言ってもいいかもしれません、
研究機関が昔の生地を復元するために繭から持ち込んで東さんを訪れます。
とても難しい複雑な問題をはらんではいるけれど――、
まあ、とにかく素材のテーマの一環として、今後の「きものの基」でもお伝えしていきます。

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