日記・つぶやき

「全力でぶつからないと、自分の可能性ってわからない」

今朝、コーヒーを飲みながらニュースを見ていたら、
NHKで「国枝慎吾」という人物を取り上げていた。
彼は23才。車椅子テニスのアスリートで、今年、車椅子テニス初のグランドスラム(オーストラリアンオープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、USオープンタイトル制覇)を達成した選手で、もちろん、世界ランキング第一位。
野球少年だった9歳のときに脊髄腫瘍を発病。両足が不自由となり、以来車椅子生活を余儀なくされた彼だったが、
元が運動神経が良い少年、やがて車椅子テニスを始めたという。12歳。
「最初はあまりおもしろくなかった」。
「自分が世界レベルで戦えるようになるなんて、思ってもいなかった。でも、(やり始めて)1年後の初めての試合で1回戦負けしてすごく口惜しくて、絶対勝ってやるって――」、必死に、練習をした。人一倍負けず嫌いという自負がある。
「ものごとって全力でぶつからないと、自分の可能性があるのか、ないのか、わからない」。
彼は全力で必死に練習した結果、違う世界が見えてきた。
それが言うところの「自分の可能性」なのだろう。
すごくありきたりな言葉で表現されることが多い、
「やりもしないで、あきらめるな」――人が少なからずトコトンやるその前にあきらめてしまうことへの激励だけれど、
彼が語るとその言葉は、生命力に溢れた楔(くさび)のように聞く人の気持ちの隙間にガシッと打ち込まれる。
これが限界だ、と、思うところまで行ったときは、
多分「違う世界」が見えてこなくてもスッキリものごとに終止符を打つことができるのかもしれない。
(必ずしも明るく終われることばかりではないとは思うが――)
13歳にしてまだ迷わず将来の夢を「プロ野球選手」と口にする息子には、
「限界」だと思うところまで野球をやりつくせばいいと言っている。
限界の前に本当に違う世界が見えてくるかも――しれないしネ。
で、自分。これまで、そういう終止符を打てたことが、何回あったんだろう?
そして、違う世界が見えてきたことが、どれだけ、あったかな?
自問自答してみる3連休最後の雨の朝――。

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