きもの小物

編集人が愛して止まない、生涯使うであろう「きんち腰紐」を語ります

さて、長くなります(笑)。

きんち腰紐愛を語ります(笑)。

 

何しろ編集人がずー―っと紹介したかった

愛して止まない腰紐ですから(笑)。

ゑり正さんの楊柳生地の「きんち腰紐」。

 

初めて見る人は、

幅、広くない? 太くない? ボリュームありすぎじゃない?

……と思うかもしれません。

これは織りが楊柳だからボリューミーに

見えるというのはあります。

実際に幅も測ると20cmあります。

 

しかし、写真でおわかりのように生地自体は繊細で、

広げると透けて見えるくらいです。

 

 

この、きんち腰紐の何が良いのか?

 

まず、絹の特性として

体温で温まると柔らかくというか、しなやかになります。

そして楊柳という生地がさらに

柔らかくしなやかになるとどうなるか――。

 

体の中に取り込まれて一体化するんですよねー。

体の一部になるのです。(いや、別に怖い話しじゃないから大丈夫ですww)

 

私はこれを“異物感”が消えると表現しているのですが、

別な言い方をすると、いい意味で紐の「存在感」が消えるのです。

 

なので、気にならない。

しかし、しっかり締まります。

 

 

好みもあるので、他の腰紐がダメとか

異物(笑)とかはいいませんが、

存在感は感じるんですよね。

特に結び目の位置や、からげた残りの紐が

微妙な位置にくると、脱ぐまで、

ずっと「そこにいるよね…」(笑)という

紐アピールを感じるわけです(笑)。

 

しかし、きんち腰紐は忍者の如く、

フッと存在感がなくなるのです。

体の中に取り込まれて一体化するというか。

 

いままでに、普通の平な袋縫いになっている絹の腰紐も、

ゑり正さん以外の楊柳の腰紐も使ってみました。

 

これらは両方、絹の質がよくなく、平のほうは

すぐに擦れて裂けてきました。まったく持たなかった。

 

楊柳のほうも絹地自体が貧弱なので、締めると

ビニールの荷造り紐のように細く丸まって、

アタリもイヤだし、締りもよくありませんでした。

しかも弱い。まあ、価格も価格で安いのですが、

それで悪かろうでは認められませんよね。

 

ゑり正さんの腰紐1本が3000円って、

確かに高いけど、その価値がある!と思っています。

 

たまたま撮影した当日にお手伝いしてくれた助手さんが、

ほんとうに偶然、「私もきんち腰紐使ってます~」と!

彼女は胸紐もふくめて、着付けに使う紐は

すべて「きんち腰紐」とのこと。

「3本セットで買いました~」。

やはりお友達が使っていて、良いと言うので、

ちょっと高いな~と思ったけど、

買って後悔のない腰紐でした!との感想。

隠れ(隠れていないけどww)きんち腰紐ファン、意外に多いのです。

 

ゑり正さんは創業が1775年(江戸中期)。

きんち腰紐用の楊柳を織れる機屋さんはもう1社しかないとのこと。

長持ちはするけど、失くなると、ほんと困ります~。

 

皆さんもよかったらぜひ一度使ってみてください。

色は渋め、華やかめと10色揃っています。

 

 

 

ただ、いまかなり好評で(ウレシイけど)、

ほとんどが売り切れていて、

次に入荷するのが今月下旬とのこと。

 

長さは並寸230cm.

大柄な方には長尺270cmもあります。

 

因みに私の腰紐の結び方は、

昔の袴や装束の着付けのときに使う

衣紋結びという結び方をちょっとアレンジしています。

こちらは別な機会に紹介できればと思います。

 

とにかく、このきんち腰紐が好きすぎて、

ずーーーっと、紹介したかったので、

大変大変、ウレシイです!(≧▽≦)

 

多分、腰紐は生涯、きんち腰紐以外は使わないであろうことを

断言できるくらいの、きんち腰紐ラバーです(愛が強すぎる(笑)。

編集人のきんち腰紐愛を聞いてくださって

ありがとうございます(笑)。

 

 

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