特集「Before After で美意識力アップ!」前編・初心者着付け改良計画
月刊アレコレvol.125、発行となりました。
今月の特集は、きもの好きにとっては永遠の課題ともいえる「着付け」。
が、今回は、着付けでもちょっと一般的な着付けスキルについての内容とはちょっと違うんです。
特集「Before After で美意識力アップ!」(の前編)
特集の発端は、こちらです。
「クリエイターの人たちがすぐキレイに着られる秘密はなんだろう?」
周囲に、きものを着始めて1年もしないのに
キレイな着姿を実現させている人が、いませんか?
そうかと思えば、言い難いのですが(^_^;)
10年着ていても、着付けが上手とは言えない人もいます。
この差はなんだろう?
着付けを習った、習っていないという差ではないようです。
短期間のうちにキレイな着姿で颯爽と現れるのは、
特にデザイナー、イラストレーターなど、クリエイターと呼ばれる人たちに当てはまることが多い。
これは、スキル以前の理由があるのではないだろうか――というのが、今回の特集の発端でした。
彼女たち(彼ら)は、問題点が「見える目」を持っているのではないか?
禅問答みたいですが、「キレイ」がわかっているというより、
「違和感」がどこかを察知するチカラがあるのではないか? ということだったのです。
それって、「スキル以前の意識≒美意識、見る目の違いよね」、ということになりました。
しかもその美意識は高尚なセンスを持ちあわせるソレではなく。
実際、きもの好きなアートディレクターの方からもコメントをいただきました。
そのコメントが、
「水平垂直の感覚が鍛えられているからだと思います」。
だから違和感をすぐ察知する。
「気付いても最初はすぐに上手に直せるわけではないのですが、
ヘンだというのは分かっているから意識にはある。
だから上達が早くなる、ということでしょうかね~」
なるほどねー!
ということで、今号前編は「着付け初心者改良計画」と銘打って、
初心者のかた3名に参加していただだき、
自力で着た着姿と、着付け師さんに直してもらった着姿を
モニタで並べて Before Afterで比較。
(ほんとうに10年以上着ている方に、上手じゃないですモデルになってくださいは言えませんから~(^_^;))
べっぴんモデルMさんは着付けを習い始めて1~2回目とのことで、
それからしたら着付け自体は十分なスキルです。
胸にシワがよるのがお悩み。そしておはしょり。
シワがどうよるかは人それぞれで違いますが、
胸にシワがなくなると姿勢が良く見えます。
上の写真だけでみると
ただ「シワが気になる」ということで、姿勢のことまで気付かないことが多いかもしれません。
でも比べると、姿勢が悪いというより、
下が「あ、姿勢が良く見える」と思いませんか?
お誂えなのにおはしょりの長さが微妙で気になると。
正しい位置に腰紐を当てたらぴったり。
そして、↑シワが減り、布がぴったり体につくことで、布目の光沢感が全然違ってきます。
そうすると、体のハリ感も出てきて若々しくなります。
近視眼的な修正ではなく、
Before After で比較することで、
最終的にそれがどういう効果をもたらすかということが目に見えます。
この布目の光沢は別なモデルKさんの例でも顕著でした。
Kさんも、マイサイズなのに同じくおはしょりが長い。
こちらは衣紋が抜けていない分が着丈に落ちていたんですね。
「Before After で美意識力アップ!」
こういう切り口で、着付けをチェックする着付け本はあまりないと思います。
とにかく、とにかく!これは見ていただくしかないですね(笑)。
美しい着姿は、それだけであらゆることを教えてくれます。
次号後編は「体型別着付け改良計画」!
これは手に取るしかありませんね。
そして、創刊から連載している、「みんな大好ききくちいまさん」(笑)の
イラストエッセイ。今号もカワイク、楽しくお送りしています。
創刊11年目になる月刊アレコレは書店では売っていません。
こちらからの年間購読でお届けしています。