編集人毎月のあいさつ

編集人のお手紙


もうすぐ『月刊アレコレ』Vol.94が発行となります。

『月刊アレコレ』は法人契約でお取り扱い頂いているきもの屋さんやギャラリーと、個人購読の方がいます。
個人購読の方には、毎月メール便で小さなA5サイズの冊子がポストに届きます。
開けると『月刊アレコレ』と、ときに編集部が関わっているイベントの案内と、そして編集人の挨拶文が1枚入っています。
なぜかはわかりませんがこの挨拶文を楽しみにしてるという方がとても多く、ちょっと気恥ずかしいような、でもうれしく思っています。
これから発送する分の挨拶文は後ほどお手元に届きますが――
前号の挨拶文をそのまま、掲載してみます。
誌面との連動なので、定期購読なさっていない方は?な部分もあるかもしれませんが、そこはすっ飛ばしてください。
(編集人、結構、雑な性格ですww)
こんな、編集人が作っている本だと少しでも伝わることを願って。



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月刊アレコレをご購読くださいまして


ありがとうございます。


4月、ご家族の新入学を迎えた皆様、おめでとうございます。三寒四温の3月は、木綿や紬の単衣と袷を交互に着て、柔軟なきもの生活を実践しています。



「アレコレ着る人委員会」の意見を参考にしつつ、全国のメーカーと小売店の三者で共同開発している新しい発想の単衣“5-9きもの”。今年も新作をお届けしています。風合いや質感はもちろん、男性でも着られるよう、反物幅(裄)を考慮した白生地の開発から手がけている “5-9きもの”。洗練されたスタイルの綿麻きものにご注目ください。



さて、そして今回の「きものびと十人十彩」は初の小学生、気仙沼の神山眞由ちゃんです。気仙沼では小学校の卒業式をきものと袴で臨むという試みが、徐々に定着してきています。記事でも書いているのですが、お母さんや家族が持っているきものを肩上げして着せる――とても素晴らしいアイデアです。受け継ぐという本来のきもののあるべき姿、あるべき着方だと思います。



ところで、きくちいまさんが大手リサイクル店の姉妹店として「ひきだし屋」という店を出しました。あるきもの関係者から、きくちさんのせいで「新しいきものが売れなくなった」と言われたと言います。親子何代も着られますと言って販売してきたきもの。その整合性はどこにあるのでしょうか。商業目的としてのそれぞれの方針はここで論ずることではないので割愛しますが、私はきものは2つの翼を持っていると思うのです。「文化(伝統や和)」と「ファッション」。この両翼がきちんと揃うことできものは未来へつながるのだと思います。
だからと言って、普段はそこまで意識して着るものでもないとも思っています。要は「着る」こと、楽しむことが私たちをきものが持つ「文化」へとも導いてくれると思っています。ただ入り口は多いほうがいい。シンプルにそう思います。


眞由ちゃんたちもこの経験が、きっと「もっときものを着たい」という気持ちの芽生えにつながることでしょう。全国に広がって欲しいと願います。


 


月刊アレコレ編集人


 細野美也子

 

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