『月刊アレコレ』Vol.93 でました!
着る人が作るきもの雑誌『月刊アレコレ』
最新号Vol.93「特集:もっと単衣でいいじゃない!」発行しました。
アレコレがずっと提案していた、単衣の新セオリー。
温暖化で年々気温が高くなる日本列島、10月から5月まで袷なんて暑すぎる!
普段着だもの、地域によって気温が違うし、個人で体感温度が違うのだもの。
だから、もっと単衣でいいじゃない! なのです。
そして、その単衣の紹介は、今年も新作が出た、
“5–9きもの/ごっきゅうきもの”
こちらはこれからどんどんアップしていきますね!
サクッとお知らせすると、作年、大人気で再生産した博多織変わり献上バニラ。
あの伝説のバニラと同じデザインで、今期限定カラー、ボルドー&シャンパンを製作。
これもまた、西村織物から電話がかかってくるほどのいい出来です。
その電話とは「いや、ボルドーの色の上がりが素晴らしくて、感動して電話しちゃいました!」「こんな色、なかったですよ」
あの日本で一番古い150年の歴史と伝統を持つ博多織の老舗メーカー西村織物で、「初めて見る色」ですよ。乞うご期待。
※写真/Katomi 画像は今期“5-9きもの”綿麻帽子絞り(ピーコックグリーン)藤井絞製“5-9きもの”です。
コレもとっても素敵ないい出来で、試作ができた途端、カラーバリエも作ることになりました。色はモーブ、グレー、ブラウンです。
さて、今回は「きものびと十人十彩」は初の小学生、気仙沼の神山眞由ちゃんです。
気仙沼では小学校の卒業式をきものと袴で臨むという試みが、徐々に定着してきています。
記事でも書いているのですが、すぐに着られなくなる式服を購入するより、お母さんや家族が持っているきものを肩上げして着せる――素晴らしいアイデアだと思います。
受け継ぐという本来のきもののあるべき姿、あるべき着方だと思います。
ところで、きくちいまさんが大手リサイクル店の姉妹店として「ひきだし屋」という店を出しました。あるきもの関係者から、きくちさんのせいで「新しいきものが売れなくなった」と言われたと言います。親子何代も着られますと言って販売してきたきもの。その整合性はどこにあるのでしょうか。
商業目的としてのそれぞれの方針はここで論ずることではないので割愛しますが、
私はきものは2つの翼を持っていると思うのです。「文化(伝統や和)」と「ファッション」。この両翼がきちんと揃うことできものは未来へつながるのだと思います。
だからと言って、普段はそこまで意識して着るものでもないとも思っています。要は「着る」こと、楽しむことが私たちをきものが持つ「文化」へとも導いてくれると思っています。ただ入り口は多いほうがいい。シンプルにそう思います。
眞由ちゃんたちもこの経験が、きっと「もっときものを着たい」という気落ちの芽生えにつながると思っています。