取材

「絹モスリン」と『性とホルモン』の昭和9年

           
    

「絹モスリン」の謎解きができた、ちょっとおもしろい出来事がありました
次号『月刊アレコレ』の取材で伊勢型紙を見せていただいていた中に、型紙の間に挟まれた茶色の昭和9年の「東京日日新聞」がありました。
取材で出会うおまけと言うか、ご褒美と言うか、ときにこんな樂しいことがあります。

ちょっと驚いたのは、当時リアルタイムの菊池寛や大佛次郎、子母澤寛などの全集広告とともに、でかでかとナントカ博士の『性とホルモン』という本が「青春再び来る」という誘い文句wwとともに載っていて、昭和9年、なかなかやるなあという感じですww
             
            


で! その偶然に出会ったその日付の、たった1枚の新聞の中に「絹モスリン発明」という小さな記事も出ているではありませんか!
つい最近、ほんとうについ最近、「絹モスリンって知ってる?」という話題が出ていたのです。ご存知の方はご存知なのでしょうが、無知な人間なので「あまり聞いたことがないけど、名前通り絹とウールの交織?なんでしょうね……」なんて、いい加減な会話をしていたのですww
そうしたら、その記事を読むと「絹モスリン」は上田蚕糸専門学校紡織科で発明した織物で、
 『粗悪な絹布から得た絹紡績糸3:普通人絹7 の割合でモスリン織にならって機織したもの』だそうです。
現在、人絹というと主にレーヨンを指し、モスリンというと、羊毛の平織りを指します。
つまり、「絹モスリン」とはモスリンではなかった……というか、ウールは使われていなかったということなのでした。
「絹モスリン」の隣りにある記事が、「軍用犬協會山梨支部創設」ですww
うーーーん!! たのしいっ! 
これだから取材と撮影は3日やったら止められない

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