補正の違いと、ペディキュアの罠。
本日のきものは左の画像、塩沢に変わり織りのしゃれ袋帯。
下は、先月下旬に着た、木綿、保多織りと更紗の名古屋帯。
塩沢は補正なし。保多織りは補正あり。
補正の良し悪しは一概に言えません。・・・というのは・・・、
誰もがそうであるように、いちばん最初に習った着付け方法が、
その人の着付けのスタイルを司るといっていいでしょう。
実はみやざは何十年も補正をしない人でした。当時は補正があたりまえ。でもそこの着付け塾は当時にしては画期的に「補正は不必要。自然がいいのよ」方式でした。
なるほど~、と思ったものでした。
ところが、ところが、です。後年、当時の先生にお眼にかかったら、あら、違うじゃないの?私に教えてくださった方法とは。
多分、当時は塾の主宰者の方針を踏襲していたのでしょうね。もしくは実践を重ねて、変化があったか・・・・。
とにかく、補正は、「悪」ではなくなっていたのです。
そして、自分自身の実感と、撮影等の現場やプロの皆さんとのお仕事の中で得た、みやざ的結論は、あまりにもあたりまえなのですが、
補正は、必要な人はしたほうがいいし、不要な人はしなくてもいい、ということです。
でも、実際のところ、意外と自分が補正が必要か不必要か、分からない人もいます。
まずは仕上がりを見て、どうしても気になるところがあったとします。
着付けの技術ではない、体型の問題からくる弱点と言う場合と、
技術不足を補正で補う場合とがあるような気がします。
みやざは体系的に貧弱、胸が薄い、鎖骨のくぼみが大きい、
さらには紐が肋骨に食い込みがちで、わずかな結び目も痛い・・・
つまりまあ、理科室の標本みたいな体型なわけですww
だから、初めて補正をしたとき、なーんて体が楽なんだろうと思いました。
実は、みやざがそう思ったきっかけは 帯じぇという帯結びのアートをなさるスタイリストさんで、
着付けもなさる鈴木陽規さんというスタイリストさんとの出会いがきっかけでした。
「だって、楽じゃないですか?」とあっさり補正を肯定されたときは、眼からウロコでした。
否定してきた物事を肯定できたとき、人ってふたつにひとつ、という発想はなくなるんですね。
いいほうで、いいじゃん。そういう柔軟さが腑に落ちてきます。
補正することで、帯の着崩れもなくなり、身体も楽になり、姿もきれいになりました。
自分の弱点が、補正をしたことで私は見えてきたわけです。
そうしたら、今度は着るきものの種類で補正がなくても、まあまあ持つケース。
テロンとした素材で裏も付かない単衣や薄物の場合はNGとか。
ときどきで選択を変えるようになりました。
それが、上記の「今日は補正しておこう」「止めておこう」という日になります。
普段着、フォーマルという違いだけではありません。
暑かったら、しなかったり、逆に寒いから防寒も兼ねてしとことか。
上の塩沢はあきらかに保多織りに比べてしわが目立つのですが、
元々シャリ感のある塩沢、パキッとした感触がある素材。
かためなので補正しても完全にはシワはとれないだろう、でもハリがある分、
まあ、体のカバーもしてくれる。そして今日は暑い。
・・・・と言うわけで、本日は補正無しとなりました。
補正は、その是非でなく、人によって有無が 決 まるということなのです。
因みに本日の罠。
レース足袋を出したら、ぺディキュア・・・、
レースから透けてるし・・・orz
履き替えましたとも。
皆さんもお気をつけて・・・^^;
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