日記・つぶやき

新宿落合・中井の「染の小道」

染の小道 しばらく開いてしまって、またもやのゴメンナサイ。
言わずとしれた、締切との追っかけっこ。いつも、いつも後ろから追いかけるみやざ。
でも、ゴールではほぼ同時という、この毎回きっちり守るペース配分。
   ……ビョーキを、治したい。
さて、前振りは短めに(すでに長い?w)
本日は下落合の「染めの小道」へ行ってきました。
有楽町、中井、デザイナーさんのところへ届けもので門前仲町。駆け足!
新宿は早稲田、落合、中井付近は昔から染色工房が多い街です。
染色工場や工房があるところは大概、水が豊富なところです。この辺りも神田川、妙正寺川が住まいの真ん中を流れています。
まず「染めの小道」――そういう街の特質を生かした、一種の街興しであり、かつ、染色の伝統や技術を残し、さらにはもっと盛んにするために積極的に働きかけた、地域ぐるみのイベントです。
染の小道
目玉は、妙正川の流れに平行に、空(くう)にかけられた、約60反(多分)の反物。
皐月の鯉のぼりの吹流しのように美しい。
2月の寒気を和らげる彩りです。
右は、トマトとみかんの赤がどこか愛嬌がある、八百屋さんにかけられたのれんですが……
そう、もうひとつの見どころがこののれん、でした。
染の小道街全体をギャラリーに見立て、参加51店に染めのれんがかかっています。それぞれに作家名とタイトルがつけられて、入り口に下げられています。
こちらは長寿庵。お蕎麦屋さんの暖簾です。
みやざも含め、行き交う人はスタンプラリーさながら、
案内MAPを手に、紹介してある暖簾やお店を訪ね歩いています。
日曜日だったから、締めたシャッターの前にのれんだけが出迎えてくれる店も少なくなかった。
染の小道
昨日、土曜日だったら、店の顔もみえて、街全体がもっと人なつこい雰囲気だったろうなあ。
ちょっと残念。
もちろんオープンしているところも多くありました。
そのうちのひとつが、こちら、民家をギャラリー風店舗に設えた
「さくら」。
中には、着物姿の看板娘が3人。
リサイクル帯やきもの、小物が並ぶ中で、襦袢にライブペイントしていたのが、「よば」さん。
染の小道
ところで、民家を店舗にといいましたが、
そもそもここ中井や落合は、まだまだ古い木造の民家(現役w)が多いところ。
妙正川と、西武線の線路が生活道路とともに街中を走ります。
踏み切りがカンカン鳴る商店街や、古いアパート、鉄筋マンション、八百屋さん、パチンコ屋さん、工房、居酒屋、スーパー銭湯などが、
全然バラバラなようでいて、街全体でみるとまとまっている。
ジグソーパズルのような魅力と面白さがある街でした。
そして、次に向かったのが下の写真、二葉苑
江戸更紗で名を知られる工房です。
月刊アレコレも帯の特集で掲載したことがあります。
染の小道工房といってもとても近代的な建物で、中が見学できるように作られています。
染めの工程が――
図案・板場・水元・引き場・蒸し場の作業場がすべてガラス張りになっていて、ガラス越しに見学できるようになっています。
さらには2階に展示室。
でも、二葉苑さんは小売はしません。
染の小道最近はメーカーがショップを構えて販売する、いわゆる製造卸小売が増えていますが、こちらは専門店を通してのみの販売です。
ここでは目がハートになるたくさんの更紗を見せてもらいました。
さらにはまだダンボールに入ったままの、今夏の先取り商品を見せていただきました。
眼福、眼福。
右は引き場。色を引く作業場です。
ところで、東京と京都のきもの製造の違い、知っていますか?

染の小道京都は作業ひとつひとつ、すべて分業になっています。
ですから、図案屋さん、染屋さん、水元、蒸し屋さんと・・・・・それぞれの職人さんが、それぞれ独立して工房や会社を構えています。
翻って、東京の染めの工房は、基本、すべての工程を一箇所で行います。
(もちろん分業で製造することもありますが)
写真、ガラス越しに撮った引き場の刷毛です。
もんじゃ屋さんのヘラではありませんw
染の小道
そして、お土産や更紗グッズが並ぶ、おしゃれなショップも併設。
写真は型紙。実は型紙も買えるんです。
そして、染めの教室も開催。
ときに工房でライブも行います。
確か来月は津軽三味線ライブ。
今度、機会をみて月刊アレコレでも、江戸更紗、取材させていただくというお話もさせてもらいました。
歩いたけど、収穫はあったし、楽しかったよ~。
今日で終わりだけど、来年、ぜひ行ってみてください。♪


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