取材

曾お祖母ちゃんの帯を男帯にお直し。

登貴太朗さん帯先週末、撮影した花柳登貴太朗さん、
その日はおさらい会なのでインタビューまで時間が取れず、
お話は後日ということになりました。
で、本日、朝から男前お師匠さんと向き合い(笑)、お話を伺いました。
やはり栴檀は双葉より芳し。普通のおコとは違うものです。
小学生で1人で歌舞伎を観にいくような少年は、歌舞伎から帰ってきてから猫を相手に「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の政岡を演じていたというんですから。
「子どもだから台詞をすぐ覚えてしまうんですよね」。
ここで歌舞伎、ひと言メモ(笑)。
通称「先代萩」は、伊達藩のお家騒動を題材としたもので、
乳母の政岡が跡取りとなる若君を守るため、己の息子を身代わりとして目の前で死なせてしまう(殺される)という場面が見どころの、城内で繰り広げられる熾烈な跡目争いを描いた話。
女形としては大層な格と技量を求められる大役です。
なにしろその仇役となる八汐は女形でありながらその凄みのある憎々しさを表現するがため、言ってみれば究極の裏技(と私は思っています)としてトップクラスの立ち役が演ずる慣例(なら)いになっています。
みやざは大好きな仁左衛門丈の女形を八汐で初めて観ました。
鬘をつけると190センチ近くなる仁左さま、確かに怖かった(爆)。
で、話を戻すと、その政岡を猫(若君役(笑))を相手に演じる小学生が登貴太朗さんです。付け加えて
「猫の背中って丸いでしょ、ちょっと段々になってて。小さいときから(姫や奥女中などが)打掛を着たときの背中のラインに似てるなあって思ってたんですよね」。スゴイーー(笑)。
…と書いていて、なかなか画像の話題に行き着かないことに気が付いた(笑)。
これは登貴太朗さんのお琴のお師匠さんをしていた曾お祖母さまのもの。
いままでにもお祖母さまのものも含めて、いくつも名古屋帯や着物を男帯や襦袢に直して使っているそうです。
今日、たまたまお持ちだったこの帯を、インタビュー後に浅草のお店へ持っていって男帯に再生できるか相談するのだそうです。
かなり傷んでいるので見せてから相談なのだそうです。
「おもしろいでしょ、虫尽くし。どうしても使いたいんですよコレ」。
蜻蛉、蝶、コオロギ、バッタ、カマキリ(!)、蝸牛がでんでん虫として虫フェスタに参加しているところもご愛嬌(笑)。
蚊も(…だと思うんだけど)いるんですよね、おそろいで(爆)。
ね、ちょっと聞いても面白い話題、いっぱいでしょ?
ネタを出しすぎたキライもあるけれど(笑)言いたくてしょうがないみやざ。
次の「きものびと十人十彩」も乞うご期待!

カテゴリー

タグ一覧