取材

月刊アレコレ29号「きものびと」は、地球規模の早大生。

着物で世界1周をした早稲田大学4年生の菅原聡さんは、さわやかな歯切れ良さを持つ好青年。
着物がきっかけでクリエイターたちと懇意になり、滞在が1ヶ月にも及んだ楽しいパリの話題や各国でのエピソード。
その一方で話は着物だけではなく、巡った国々のあまりにも日本や欧米と違う“世界”にも及んだ。
菅原さんは旅で遭遇、実感したことの息苦しさや、そのことに思い悩むだけの無力さを正のエネルギーに変換し、「GLOBE PROJECT」を立ち上げた。
  「スポーツを楽しむことで社会貢献につなげる」という考え方。
紛争が続く国の少年たちに「将来の夢は?」と聞くと「(敵)を倒すこと」――。
「そんなことはいけないとか、いつまでも争いが続くだけだよなんて、僕に言えないワケですよ」。
そう……、だと思う。そんな言葉は、少年たちにとってはゴミ箱へ葬り去られたおとぎ話でしかないのだ。
でも「何をしているときが一番幸せ?」という問いに誰もが「サッカー」と答えたと。
「GLOBE PROJECT」は2007年8月までにカンボジアの地雷原1万平方メートルを除去し、安心してスポーツが出来る場所に変えるという具体的な目標を掲げて、携帯クリック募金やフットサル「GLOBE CUP」を開催している。
1回のイベントが行われるごとにフットサルコートと同じ面積(62㎡=62000円)が安全な場所になるのだ。
元ラグビー部の菅原さんが、同じくスポーツ好きな仲間たちと運営しているこのプロジェクトは、地球規模で見ればまさしく、地球の面積の中でのコート1面なのかもしれないけれど、精神的土壌が豊かな土地となるはずである。
膨大な資金をかけて埋めただろう地雷を、さらに膨大な時間と資金をかけて除去しなければならない人間の愚かさは、いまの社会すべてに通じる問題でもあるんだよね。
(写真/三木ゆみ)
こういうことを真剣に考える若者が着物に興味と驚きを持って、おじいさんのお下がりの大島紬を着てくれる。なんか、すごく嬉しい。
皆さん、記事も楽しみにしていてください。
ぜひ『月刊アレコレ』をお申込みいただいて、読んでくださいネ!(笑)

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