芝居・歌舞伎・ライブ

お~、吉右衛門!

Kichiemon 昨日、NHKに吉右衛門が出ていました。
彼は母方の祖父であり、義父でもある初代を継いだ2代目。
初代・吉右衛門の娘は高麗屋(松本幸四郎)家に嫁いだので、自分の名跡を継ぐ跡取りがいなかったわけです。他家へ嫁いだ娘は、男の子を「必ず2人、産む」と宣言して、1人は実家の父の名を継がせようと当初から決めていたといいます。
長男(染五郎→現・幸四郎)は当たり前に高麗屋を継いだのですが、次男・吉右衛門は4才にして「お前は祖父のところへ(養子に)いって、吉右衛門を継ぐ」のだと言われて、家族から1人離されて、祖父のところへ養子に出されたのです。
吉右衛門は若い頃から非常に達者で、口跡もよく、実力は、兄・幸四郎以上でしたが、その兄と比して、どこかに屈折したところが感じられると、よく言われていました。兄は華があるが、吉右衛門は地味だとも。でも、みやざは昔から幸四郎より、吉右衛門が好きでした。
「鬼平犯科帖」は池波正太郎ファンに人気だったかもしれないけど、いまや「中村吉右衛門の鬼平ファン」に支えられているような気がします。吉右衛門演じる鬼平の厳しさと、しみわたるような、しかしすっきりとした情は、その昔ワルだった頃の「鉄っつぁん」が下敷きになっているように、実生活の吉右衛門の人生も投影されているんだろうな。
娘4人で、結局男児には恵まれなかった吉右衛門。しかし彼は、娘の連れ合い、その子どもに「吉右衛門」を求めてはいないようです。それはともかく、役者として、好きだな~、吉右衛門.

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