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月刊アレコレVol.32(2007/8/25)「きものの基」より

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袖丈と袖の丸みについて

寸法の合う合わないは、もちろん見た目にも影響が出ないわけではありませんが、半分以上は着た自分自身が、着心地の悪さや着崩れで感じるものです。それに比べて袖丈や袖の丸みは第三者から見たときの印象に影響を与えます。そのあたりの印象の“差”を知っておけば、自分が目指すきもの姿やイメージ作りの一助になります。特に袖の丸みは思った以上に印象が変わる部分です。


袖丈、短め、長めの印象は?
昔は普段着の袖丈は短く、よそ行き用は長く、また若いときは長めにと作り分けていたようですが、プレタやリサイクルを利用することも多い現代は、襦袢のことも考えると袖丈は統一しておいたほうが無難です。そういう意味で袖丈は着る人の身長に関係なく、昨今は1尺3寸(約49cm)で採る場合がほとんどです。一応、袖丈で与える印象を記しておけば、長いほどエレガントというものでもありませんが、短いというのが分かるくらいだと、とても軽い印象の普段着になります。実際のところ、身長が150cmくらいの方には1尺3寸はやや長いかもしれませんが、襦袢事情や体格の違いも加味すればそのあたりが許容範囲ということでしょう。そのあたりの長さを軽減する工夫は次の、袖の丸みで説明します。ご存知のように、振り、つまり長い袖丈は未婚女性の象徴ですが、現代では未婚・既婚に関係なく、多少長めでも年代的に不自然でなければ気にすることはないでしょう。アンティークは概ね袖丈が長いものが多く、襦袢を考えれば泣き所ですが、身丈、裄に比べれば、まだ対処のしようがあるところです。(月刊アレコレVol.23の「きものの基」で簡易的な処置を紹介していますので参考になさってください)


袖の丸みの効果
あまり気にすることがないかもしれない、袖の丸み。希望を言わなければ標準寸法は5分(約1.8cm)で仕立て上がってくることが多いと思います。しかし実は袖の丸みは侮れない効果があります。種類としては一般的な長袖のほかに、丸みが大きい元禄袖、特に大きく角をとったなだらかな袖は、長刀(なぎなた)袖とか船底袖と呼ばれて軽快な印象とともに、とても個性的になります。好みですが、丸みを多めに採ると女性らしい優しさと可愛さが出ます。シルバー世代も、角張った袖より丸みがある袖のほうが柔らかい印象になります。襦袢に影響はないので、きものの種類で変えるのもいいですね。そしてもうひとつ。角ばった袖は袖丈が長く感じますが、丸みを大きめに採ると見た目に長さを軽減させる効果があります。丸みは1寸(約3.6cm)~、多い方では2寸以上採る方もいます。身長とのバランスで袖丈が長めだと思う方はお試し下さい。丸みを大きくすると仕立て直すときに筋が出るという方もいますが、アレコレ的にはおすすめの仕立ての工夫どころです。

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